「野うさぎ」という単語を英語で調べると「hare」。
あれっ、「rabbit」じゃないの?と思うかもしれません。
「hare」と「rabbit」は、実をいうと違うのです。
どう違うのか紹介しますね。
「hare」と「rabbit」の違い
「hare(ヘアー)」。
聞き慣れない英単語だと思います。「rabbit」ならすぐ分かるでしょう。
日本人の感覚だと、野うさぎもうさぎだから、「rabbit」でいいのではないか・・・。
けれど、外国人の感覚だと違うんです。
というのも、私たちが飼っているうさぎと野うさぎは違うから。
私たちの飼っているうさぎは、種類的には「アナウサギ」を改良したものなのです。一方、野うさぎは、アナウサギではありません。
ちょっと難しい話になってしまうんですが、うさぎというのは、ウサギ科とナキウサギ科に分類されます。
さらに、ウサギ科は、アナウサギ属とのノウサギ属に分けることができます。本当はもっと細かく分かれているんですけど、ここでは、分かりやすく2つだけにしますね。
「属」というのは、生物分類学の階級の一つなんです。
よく、「○○目××科△△属」という表現をみませんか。この階級のことです。「属」の下は「種」です。
「固有種が発見されました!」
というニュースが流れることがありますが、「固有種」の「種」は生物分類学上の単位なのです。
「属」は「種」の上ですから、生物分類学上は結構遠いです。
ですので、私たちが飼っているうさぎと、野うさぎは違います。だから英語でも「hare」と「rabbit」として分けられているんですよ。
ちなみに、「目」の上には、「綱」「門」「界」があります。
人間を例に挙げると、「動物界脊索動物門哺乳綱サル目ヒト科ヒト属ヒト種」となります。
アナウサギとノウサギの違い
アナウサギとノウサギは一見、同じように見えますが、違いは多くあります。
ノウサギの特徴を挙げますね。
- 耳が長くて大きい
- 手と足が長い
- 体が大きめ
- 群れは作らず単独で生活
- 巣を作らない
- 行動範囲が広い
一方、アナウサギの特徴です。
- 耳が短い
- 体が小さい
- 集団で生活する
- 穴を掘って巣を作る
- 行動範囲が狭い
私たちが飼っているうさぎは、このアナウサギを改良したもの。ですから特徴が似ています。
穴をホリホリする行動がありますよね。
ところで日本に野うさぎはいるのか、ということですが、いますよ。
「ニホンノウサギ」といううさぎ。
本州、四国、九州に棲息しています。数は減少していて県によっては、準絶滅危惧種に指定されていますよ。
〇ニホンノウサギの動画
まとめ
野うさぎは英語で「hare」です。
「rabbit」は、アナウサギのことです。私たちが飼っているのは、このアナウサギを改良したものですよ。
一見、同じように見えますが、詳しくみてみると違った生き物なのです。(おわり)
“野うさぎは英語で「hare」。「rabbit」との違いは分かる?” への1件のフィードバック