動物を数える時は一匹、二匹と数えますよね。犬でも猫でも猿でも「匹」や「頭」と数えます。
それなのに、うさぎはなぜ一羽、二羽と数えるのでしょう。
その由来と理由について紹介しますね。
なぜ「一羽」?うさぎの数え方の由来と理由
うさぎの数え方が一羽二羽になった由来は諸説あります。
一番有力なのではないかと言われる説が、「うさぎを食用にするため」なのです。
うさぎ好きにとっては、ちょっと悲しい話ですが、昔はとても貴重なたんぱく源だったのです。今はかわいいペットとして飼われるうさぎですが、昔はうさぎを狩って食べていたのです。
しかし、江戸時代になってから殺生禁止と肉食禁止令というものができて、4本足の動物の肉を食べてはいけないことになりました。
肉食禁止令といっても、鳥や魚は食べても良いというあいまいなところがあったのです。
4本足の動物を禁止するというのは簡単ですが、鳥や魚を禁止にするのは難しいのではないかと考えられたのでしょう。当時は鳥や魚は動物として考えられていなかったという説もありますね。
うさぎは4本足の動物に入りますが、何とかして食べられないかと「うさぎを鳥にしてしまえば良いのでは」と考えたそうですよ。
うさぎは2本足で立つこともできますし、長い耳が鳥の羽のように見えなくもないですよね。
しかしこれだけでなく、うさぎを鳥に見立てる理由が他にもあったのです。
それには2つあって、鳥とうさぎの狩りの方法が似ていること、うさぎが「う」(鵜)と「さぎ」(鷺)という鳥二羽にすることができることです。これはなるほどと思いますよね。
こうしてうさぎを鳥にしようとしたのではないかと言われています。意外だと思いますが、こうして、うさぎを数えるのに一羽、二羽としたのです。
数え方として一匹は間違い?
うさぎを「一匹」と数えるのは間違いなのでしょうか。
うさぎを一匹と数えている人に、「うさぎは一羽と数えるんだよ。それは間違いだよ」というものなのでしょうか。
うさぎは一匹と数えても間違いではありません。一羽と昔は数えていたこともありますが、それは食べるためにそのように数えていただけです。
本当は、一匹や正しい数え方です。テレビのニュースや新聞などではうさぎは一匹、二匹と数えていますよね。
「一頭」という数え方もありますが、この数え方は「自分が持てるかどうか」で判断します。
馬は一頭で数えますよね。もちろん成長した馬は持つことができません。自分で抱えられる大きさのものは、「匹」で表します。
話が逸れましたが、これが一般的な数え方なのです。
子どもが学校でうさぎは一羽と数えると聞いてきた時、「なんで?」と疑問に思い、大人にその疑問をぶつけてくるでしょう。
その時、「うさぎを食べるためだよ」と言うのは何となく気が引けますよね。今はうさぎはペットとして飼ったり動物園で見るものなので、食べる発想はないでしょう。
もちろん、「昔はうさぎを食べていた」ということは伝えても良いと思いますが、それは昔のことで、今は一匹二匹と数えるのが普通だよ、と言ってあげれば問題はないですよね。
うさぎの数え方のいろいろ
うさぎの数え方には一羽、二羽以外にもいくつかあります。今も使われている一匹、二匹や一兎、二兎というのもあります。
これは、「二兎を追うものは一兎も得ず」ということわざで使われますね。
二羽のうさぎを捕まえようとする者は、結局一羽も捕まえられないという意味で、二つのことを欲張るとどちらも失敗するよ、結局中途半端に終わってしまうということです。
一兎、二兎はこのことわざ以外で使うことはありませんね。また、少数ですが一耳、二耳と数えるところもあるそうですよ。
ただし、一羽=一耳というわけではなく、一羽=片耳、二羽=一耳と数えるそうなので、とてもややこしいですよね。
うさぎの数え方についてはとても奥が深いと言えますね。
英語だと、一匹でも一羽でもすべてoneですから、このような単位は日本だけです。これも日本語独特の魅力と言えるのかもしれませんね。
外国人が日本語は難しいというのはこういうところなのかもしれません。
小さな子どもからうさぎはなぜ一羽、二羽と数えるの?と聞かれた時に、どのように答えるのが一番良いのか、自分なりに考えておくのも面白いでしょう。
うさぎはぴょんぴょん跳びはねて鳥と似ているから一羽と数えるという説もあるとのことです。これなら子どもにも説明しやすいですよね。
子どももすんなり受け入れてくれるのではないでしょうか。大人になってからうさぎを一羽と数えるというのを知ったという人も多いかもしれません。
まとめ
うさぎの数え方について紹介しました。
意外な由来と理由があって驚いたのではないでしょうか。
理由と由来を知ると一匹と数えたくなるのではないでしょうか。私も、一匹で統一した方がわかりやすいのではないかと思います。(おわり)