「うさぎって鳴くの?」と驚かれる方もいるでしょうが、うさぎに鳴き声はありません。
なぜなら、声帯がないからです。しかし「うさぎって鳴くよ」という飼い主さんもいることでしょう。
厳密にいうと鳴き声のないうさぎですが、鼻や食道を上手く使って鳴き声を発することがあるのです。うさぎの鳴き声には意味があり、感情もありますよ。嬉しい時と悲しい時について紹介します。
「プープー」という鳴き声の意味は?
うさぎが小さな声で「プープー」と発したり、「クークー」と発したりした場合、それは嬉しいや楽しいなどの感情を意味しています。
特に、リラックスしているときなどは、この鳴き声を発しやすいです。
小さい声で鳴くので、聞き取れない場合もありますが、うさぎは静かに喜んでいるというわけですね。甘えたいときにも同じような声を発するので、一杯甘やかしてあげてください。
寝そべっているときや、からだを丸まらせてこの鳴き声を発したときには、嬉しいや甘えたいというよりもリラックスの意味を持っていることが多いです。
その際には、決して驚かせることはせずに、そっとしておきましょう。甘えたい時や遊んでほしい時には、プープーと鳴きながらうさぎの方から飼い主さんに寄ってきてくれますよ。
「キーキー」という鳴き声の意味は?
「キーキー」や「キュウキュウ」などの鳴き声を発しているときは、悲しい感情を意味しています。
悲しいだけではなく、恐怖を感じたときや痛みを感じたときにも同じような鳴き声を発するので、悲しい声を発したときにはいつもより注意が必要です。
悲しい声をうさぎが発していたら、ケージに入れているときであってもすぐに様子を見に行ってあげましょう。
単純に悲しい気持ちになって鳴いている場合もありますが、ケージに足が挟まって鳴いていることもありますし、それ以外のからだの不調を訴えている可能性があります。
そのため、悲しい感情を表現する鳴き声を発している場合には、うさぎに何か異変が起きたときである可能性があるので、必要があれば動物病院へ連れて行くことも大切です。
「ブーブー」という鳴き声の意味は?
大きく低い声でうさぎが「ブーブー」や「ブッブッ」と鳴いている場合には、怒っている感情を意味しています。
まるで「これが不満なの!」とでも言わんばかりに、頬を膨らませてふくれっ面になっていることもあるので、まさに「怒った顔も可愛い」状態です。
少し高めの鳴き声で、「プー」や「ンー」などの声を出しているときも、不満を表しています。
うさぎが起こっている鳴き声を出した場合には、できるだけ原因を解決してあげましょう。
単純に、嫌いな爪切りをされて怒っている場合や、嫌な人に抱っこされて怒っている場合もありますが、トイレが汚くて怒っていることもありますし、飼い主さんに構ってもらえずに怒っていることもあります。
うさぎも感情を持った生き物なので、決してないがしろにせず、仲良く暮らすことを心がけましょう。
うさぎがちょっぴり怒っているだけのときは良いですが、怒りケージがマックスになってくると、攻撃に出ることもあります。
声を荒げて威嚇してくることもありますし、しまいには強く噛みついてくることもあるので、怒った鳴き声をしているときは放置せず、原因を探って怒りを鎮めてあげましょう。
鳴き声の判別がつかないときにはどうしたらいい?
しかし、うさぎを飼い始めたばかりの初心者の方にとっては、例えうさぎの鳴き声を聞いたとしても、判別がつかないことも多いですよね。
「今、鳴き声が聞こえたけれど、どんな感情に該当するの?!」と分からないことも少なくありません。そんなときには、うさぎがどんな仕草をしているかをよく見ると、判別がつきやすいです。
人間でも嬉しいときと悲しいときは、声だけではなく仕草も変わるのではないでしょうか。
うさぎもそれと同じで、嬉しくてはしゃいでいるときは嬉しそうにジャンプしますし、何か不満があるときには地団駄を踏むように後ろ足を踏み鳴らすことがあります。
甘えたいときには、まるで「抱っこして~」とでも言っているかのようにまとわりついてくるので、鳴き声だけではなく、うさぎの様々な仕草で判別することが可能です。
まとめ
うさぎの鳴き声を判別できるようになるためには、日頃からうさぎの鳴き声に注意を払うことが大事です。
たった1回の鳴き声を聞いただけでは、うさぎが喜んでいるのか、悲しんでいるのか、怒っているのか判別するには非常に難しいです。
何度もうさぎの鳴き声を聞いて、うさぎの仕草を感じ、うさぎと同じ時間をたくさん過ごす中で、うさぎの鳴き声の聞き分けができるようになるでしょう。
これは、人間対人間でも同じではないでしょうか。相手のことをよく知っているからこそ、たった一言聞いただけで相手の感情が分かるようになるのです。
よく知らない相手のことを、一瞬で理解するのは、難しいことです。したがって、うさぎのことも普段からよく見るようにしてくださいね。(おわり)