うさぎと塩分。知っておきたい食塩の害

自分がスナック菓子を食べてうまいから、飼っているうさぎにもお菓子を・・・

暑いから水の代わりにアクエリアスかポカリスエットを・・・

なんて考えてしまいがちですが、この考え方は危険です。

うさぎと塩分。

この関係について紹介します。

スポンサーリンク

うさぎと塩分

人間には塩分が必要です。

というか欲しくなります。体を動かして汗をかいた時なんか、塩分が欲しいなと思いますよね。

これは簡単な話で、汗には塩分が含まれているわけで、出て行ったら体が塩分を欲するようになります。

 

さて、うさぎの場合です。

うさぎは汗をかきません。汗をかかない動物なんです。

人間にとって汗は体温調節の役割。汗が蒸発した時の気化熱で体温を下げる役割をしています。

うさぎはどこで体温調節するかというと「耳」でします。耳には血管が流れていて、空気中にさらすことによって、熱を放散しています。

 

このようにうさぎは汗をかきません。

汗の成分である塩分を、人間の感覚でうさぎに与えるのは危険なんです。

では、全くうさぎには塩分が必要ないのかというと、そうでもありません。

 

塩分は元素でいうNaClになります。ナトリウムと塩素の化合物。

塩は体の中に入ると溶けて、ナトリウムイオンと塩素イオンという形になるんです。

ナトリウムの役割としては、体内の水分・イオンバランスの調整、神経伝達の調整などが挙げられます。生きる上では重要な役割を果たしていますから、必要ないということはありません。

むしろ大事です。

 

では、うさぎはどのように摂取しているかというと、牧草やペレットからです。

牧草の成分にミネラル分であるナトリウムが含まれています。

  • 窒素
  • リン
  • カリウム
  • カルシウム
  • ナトリウム
  • マグネシウム

といったミネラル分が含まれていますので心配ありません。ナトリウムも微量に含まれています。

だから、塩分はあえてあげる必要はありません。

日々のうさぎのごはんである牧草やペレット、野菜、果物にナトリウムは含まれているんです。

 

ちょっとスナック菓子でも・・・、ちょっとアクエリアスでも・・・なんて考えてしまいがちですが、量が全然違います。

例えば、食品100g当たりのナトリウムの含有量(単位:mg)ですが、

  • 塩せんべい・・・770mg
  • ポテトチップス・・・400mg
  • アクエリアス・・・100mg
  • もも・・・1mg
  • みかん・・・1mg

(参考サイト:簡単!栄養andカロリー計算)

このように全然、値が違ってきます。

人間感覚で与えるのは非常に危険なんですね。

牧草やペレット、おやつとして果物・野菜程度のナトリウムでしたらいいですが、スナック菓子のような多量の塩分が入っているものはよくありません。

必要ありませんし、逆にうさぎにとっては有害になります。

 

ナトリウムの量を調節しているのは腎臓です。

多量のナトリウムが一気に入ってくると腎臓に負担をかけてしまいます。腎臓は、尿として老廃物を出す役割を持つなど体に大事な役割を持っています。

過度な負担をかけるのは良くありません。

 

人間とうさぎとでは体のしくみが違いますし、体そのものの大きさが違う、だから人間感覚で与えてはいけない、そう思っておけばいいです。

ただ、「低ナトリウム血症」という病名もあります。

低ナトリウム血症はてんかんなど神経症状に現れます。

素人判断は危険ですので、うさぎの状態に異常がみられたら、獣医さんに診てもらってください。

知っておきたい食塩の害

食塩の害について少し触れます。

犬を海に連れていって遊ぶ風景がたまに見られますが、実をいうと、海水は塩分なために間違って飲んでしまうと、食塩中毒になってしまうことがあります。

高ナトリウム血症となって、最悪、命を落としてしまう場合も。

 

だから人間を含めて、動物には塩分の許容範囲があって、それを超えると危険な状態になってしまうんですね。

人間の感覚でいうと塩は体に必要なものという感覚ですが、多量の塩は危険なものなんです。

それはうさぎにも当てはまります。

人間が美味しいからうさぎにも与えようという感覚は危険です。

まとめ

うさぎにあえて、塩分を与える必要はありません。

多量の塩分は命に危険をもたらします。人間の感覚の塩分は強すぎるんです。

普段通りに牧草、ペレット、野菜、果物を与えるようにしてくださいね。(おわり)

スポンサーリンク