「うさぎの顎の下が膨らみは何だろう」
そう思ったことはないでしょうか。
肥満?病気?と、分からなければ心配になってしまいます。
この膨らみは肉垂(にくすい)と呼ばれるもの。これについて紹介します。
顎の下の膨らみ「肉垂」とは?
「肉垂」は、
鳥の頰 (ほお) や顎 (あご) の辺りに垂れ下がる肉質の塊。肉垂れ。
引用:デジタル大辞泉
と辞書では説明されています。鳥について書かれていました。
鶏の場合は、
この矢印の部分が肉垂となります。メスは小さく、オスは大きいのが特徴。
主な目的としては、メスへのアピールのためとされています。
七面鳥のオスにもこの肉垂があって、メスは持っていません。メスへの力強さを示すために発達していった部位なのですね。
あと、この部分はうさぎの耳と同じく、体温調節の役割を持っています。
うさぎの顎の下の膨らみも「肉垂(にくすい)」と呼ばれます。
辞書には鳥についてしか書いてありませんが、うさぎにも当てはまります。
「肉垂」と同じ名称だから、うさぎのオスが持っているのかと思いきや、そうではありません。役割も違います。
鶏や七面鳥は、メスへのアピールのため発達したとされていますが、うさぎの肉垂は主にメスに見られるもの。
それも、成長したうさぎのメスに見られる特徴です。
成長したメスは、出産・子育てと栄養がたっぷり必要。ですので、うさぎのメスの場合はこの部分に栄養が貯まりやすい体になっています。
うさぎの長い歴史の中で、常に食べ物が十分にあるわけではなかったですから、体の仕組みとして、顎の下に蓄える部分が備わったと考えられます。
2~3歳ぐらいからみられる、成長したメスのうさぎの特徴ともいえますね。
肥満と間違ってしまいそうですが、肥満だと、全体的に太ります。
また、うさぎの種類によっても、この肉垂があるのかないのか分かりにくいのもいますよ。
そして、出産が近いうさぎは、肉垂周りの毛を引き抜いて巣をつくろうとすることがあります。これも特徴的な行為です。
偽妊娠でも見られる行為。
子供を守ろう、育てようとする本能が、毛を引き抜いて巣を作ったり、体に肉垂として栄養を蓄えようとしています。
さて、鶏とうさぎでは「肉垂」という同じ名称の器官がついていても、役割は全然違います。
肉垂は病気でも肥満でもありません。成長したメスのうさぎの印ととらえておけば良いです。
ただ、本当に「腫れ」として膨らんでいて病気の場合がありますよ。
不正咬合からくる噛み合わせの悪さから、細菌感染し、下あごの部分が腫れあがる場合があります。
毛が抜けた、赤くなっているなどの症状がみられれば、異常ですので、受診が必要になってきます。
肉垂の愛称
この肉垂、ぽよんぽよんしていて触ると気持ちいいのです。
なので、うさぎ好き、飼っている人の間では、
- マフマフ
- マフ
- 襟巻
- マフラー
なんて愛着を持って表現しています。
マフマフは、モフモフ+マフラーの造語。柔らかさが伝わってきますね。
まとめ
うさぎの肉垂について紹介しました。
栄養を蓄えている部分と思って間違いないです。
このぽよんぽよんの肉垂を触るために、もし飼うならメスのうさぎもおすすめですよ。(おわり)